2025 Concept Collection Review|前編〜中毒的な心地よさを、ホラーストーリーで表現した今年限りのスペシャルコレクション。履いたら二度と戻れない⋯
- kouta wakana
- 10月10日
- 読了時間: 5分
では今年限定コレクションである「SUBU DOTS 2025 Concept Collection」のレビューをお願いします!
昨年、日常と非日常をテーマに「ハレモケモ - HAREMOKEMO Collection」を発表して、“カオスティックで愉快な世界” をクリエイティブで表現しましたが、それがブランド的に良かったと思っています。
これまでの10年間を振り返ると、皆さん口を揃えて「履き心地がいい」「これを履いたら、もう他の靴履けないよ」と言ってくださいます。
そのどうしようもない「心地よさ」と「非日常」を組み合わせたら、どんな世界観を生み出せるだろう・・・と考えてみました。
確かに、そう言ってくださる方は多いですよね
そこで「ホラー」は面白いかも、と。ただ決して「悍ましく怖い」ということだけではなく、想像力が掻き立てられるユーモラスなコレクションにしようと。
「気持ち良くて他のサンダルには戻れないよ・・・」とお話いただくことも多いので「一度履いてしまったら、二度と戻れなくなってしまう・・・」中毒性というか「日常から非日常に迷い込んでしまって、非現実的な世界から抜け出せなくなってしまう」感じを、ホラーストーリーで表現したいと考えました。
これまでも伝えてきた「履き心地が良いですよ」を “クスッと一癖交えながら” 改めてお伝えしたかったです。

なるほど〜〜
お化け屋敷に入るときって「薄暗くて怖いな〜」と同時に、その一方で「ちょっとドキドキワクワクする」感じもあると思います。そのワクワク感みたいなものを展示会でも表現しました。
確かに迷い込んだ感じでしたよね
クリエイティブにも初めて AIを取り入れてみました。
同じ画像に対して、同じ言葉でプロンプトを書いているのに、クリックするたびに異なるものを生成してアウトプットしてくる。 「手」と入れたら何故か指が6本あったりとか・・・バグなのか、意図的なのかはわかりませんが、この世に実在しない人工知能と「ホラー」について語り合ってる感じが面白かったです。
まさに、未知との遭遇で、異世界への誘いです、笑。
展示会に来られた方のリアクションは?
恐る恐る入って、笑顔で現実世界に戻ってきていました、笑
まさにそんな体験でしたね
原宿の少し入った所に静かに佇む屋敷みたいで、そもそも UNKNOWN HARAJUKUが持つ佇まいも相まって、楽しんでいただけたと思います。
どこか “天国” のような雰囲気だった HAREMOKEMO Collectionのポップアップが終わって、数日でがらりと “お化け屋敷” へ変貌したので、そのギャップも良かったですよね。
場所は同じ UNKNOWN HARAJUKUだけど様変わりして、裏世界に迷い込んだように。
ではそれぞれ細かく教えてください。まずは SUBU DOTS 2025 Concept Collectionから
全体を通じて、素材感やカラーでうまく「高揚感と恐怖感」を表現しました。
まず「COSMIC WAVE / VIVID MOSAIC / KALEIDSCOPE」は毛糸の織りで、色々な色が混ざってるファブリックを使っています。これは「異世界に迷い込んでしまう時の通路」からヒントを得ていて、異次元空間に入り込んでしまう様子をデザインに落とし込みました。
万華鏡のように、異世界に迷い込んでいくイメージです。


なるほど、面白い!
次に「FRANKEN」は、スーツ生地の上に透明インクでシルクスクリーンプリントをしています。なかなか見たことない新しい仕上がりで、とても満足しています。
きっと「フランケンシュタイン」は誰もがパッとイメージできるモンスターだと思いますが、何故か彼はいつも律儀に「スーツ」を着ています。
あんなに怖い顔しているのに、フォーマルなスーツ?
冷静に考えたら、その混在した感じが面白くて、笑。
モンスターとしての「不穏さ」と意外性のある「フォーマル」が同居したハイブリッドな一足です。なんで、常にジャケットスタイルなんですかね、彼だけ、笑。
実は、とても真面目でいい人かもしれませんよね
そうそう、本当はそうかもしれない。
一転、とても綺麗で上品な仕上がりになったのが「HEMPHOUSE」です。日々の生活を大切に、丁寧な暮らしをされている方にぴったりです。
シリーズ名からもわかるように「麻」を使用していて、見た目はとても綺麗で上品だけど、その奥には秘めたる「自然の力強さ」があります。他のシリーズとも異なって “静かで静謐な佇まい” だけど、どこか不気味で異質な存在として、コレクションに入れました。
綺麗さに秘めた妖しさですね。

一個一個聞いていくと面白いですね!
もう一つの「SHADOW JACQUARD」は、生地の中に明るい部分と暗い部分が混在していて、相対する「陰と陽」を表現しています。何かこう、不気味に揺らめく「影」みたいなものをアッパーで表現したいなと思いました。
理由はわかりませんがふと、人の影が怖くなる瞬間って無いですか?ホテルとかで、笑。
WORD by gooth.inc
連載企画[SUBU25]とは・・・2020年を皮切りにスタートした連載企画。
この世に[SUBU]が誕生して5年が経ったその節目の年に、これからの「5年間」を見据えていくために活動開始。これまでの「5年間」を振り返りながら、これからの「5年間」に、どう繋げていくか、をこの活動を通じて、見定めます。
その一方、「トゥーゴー」という読み方には、[SUBU]と一緒に出かける、という意味も。単純に[SUBU]を履いて街に出かける、というのもそう、こうして、お話をしたことのない方の元へ出向く、というのもそう。もっと言うと、新しいコトへ、一歩踏み出して、チャレンジする、という意味も。これからこの連載企画を通じて、[SUBU]がさらに、魅力的なブランドへと成長していくことを期待して、活動していきます。
2020.12.28 連載企画[SUBU25]がスタート | 前編 / 連載企画[SUBU25]がスタート | 後編











