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bpr BEAMS 山口真吾さんとの出会い〜バイヤー業の魅力、別注モデルの舞台裏|前編

この冬からスタートした連載企画「SUBU25(スブトゥーゴー)」の第2弾!


前回( 前編後編 )は、この連載企画を含むこれからの「5年間」について。またそもそも[SUBU]が歩んできたこれまでの「5年間」について、ブランドディレクターである府川俊彦さんに、お話をしていただきました。


それに続くこの第2弾では、府川さんが、公私ともにお世話になっている[bPr BEAMS]のディレクターである山口真吾さんを訪ねます。[SUBU]がこの世に登場して間もない頃から、その成長を共に見守ってきた山口さん。普段は、なかなか聞くことの出来ない話も、府川さんがガシガシ切り込みます。それでは、早速どうぞ!



府川)今日はありがとうございます。公私ともに大変お世話になっている山口さんと、この連載企画を始めるならまずは、お話をさせていただきたくて本日、お邪魔しちゃいました。早速ですが、まずは簡単に、自己紹介からお願いしてもいいですか?笑


山口)ありがとうございます。新しいスタイルだな、これ、笑。


僕は、19歳の時に[BEAMS]に入ったので、21年目という感じで。転職したことがない「ザ・ビームスマン」なんですけど当時、大学時代ですかね、ちょうど90年代後半の[BEAMS]によく出入りをしていて、店員さんの格好良さに憧れて、入りました。


いま、ディレクターとして携わっている[bPr BEAMS]で雑貨の仕入れを始めたのが、5年前くらいですね。ちょうど府川さんと出会ったくらいの時期です。それまでは、バイヤーみたいなことは、したこと無かったんですけど、いきなりバイヤー兼ディレクターみたいになって、てんやわんやでした、当時は、笑。大丈夫ですか?って感じでしたね。


バイヤーって、なんとなく華やかで、格好いいイメージがあると思うんですけど、割と叩き上げで。接客しながら、お客さまの好みを学んで、成長していくような仕事なんです。なので、何か特殊な能力がある訳では無いんですけど、間違いなく強いのは、洋服だったり、モノだったりへの「愛情」が、すごく強い人が多いですよね。



府川)最近、セレクトショップでも、いろいろな方法でディレクションをされていると思うんですけど、僕が知る限り、御社は、そういったディレクション含めてすべて御社内で実施されているイメージがあります。それって、僕のようなメーカーからすると、信頼できるし、ちゃんと見て、セレクトしてくださっている安心感があるんですよね。


山口)なんか、ヤラセっぽいですね、大丈夫ですか、笑。ありがとうございます。


[BEAMS]に来ていただいているお客さまが、「あ、こういうものを求めているんだ」とか「僕らのこの部分が、好きなんだ」とかを、すごく理解しました、15年くらいの販売員時代に。もちろん、自分の趣味嗜好もありますけど、お客さまが好きなものは、絶対に知っている自信はあるな、と思いますね。


なので、いろいろなやり方がありますけど、あくまでも[BEAMS]のバイヤーは、お客さまと一緒に完成されていくものだと思っています。なので、お客さまとしっかり接して、よく知っている人が、バイヤーになっていますね。


そう考えると[SUBU]はまさに、そうですね。僕もまだ、このバイヤー兼ディレクター職に就いた時に右も左もわからない状態で、雑貨の合同展示会で見つけたブランドですね。なので、僕のバイヤー人生の中でも一番、思い入れのあるブランドです。バイヤーって、こうやってやることが気持ちよくて、お客さまに伝えるってこういうことなんだ、って[SUBU]を通じて、学ばせてもらいました。まさか、こんなことになるとは、思いませんでしたね、笑。



府川)最初の出会いって、青山での合同展示会でしたよね。当時は[SUBU]が、一足収まらないくらいのカウンターに、3カラー、2サイズで並べてて。そこに、山口さんがいらっしゃって「こういう誰も知らないブランドを、世の中に出して有名にするのが、セレクトショップのバイヤーの仕事です」とお話をしてくださって・・・本当に、心臓を掴まれた感じでした。今後もずっと[BEAMS]さんと、別注を続けていきたい、と思える原点のような一言です。こんな熱いバイヤーさんって居るんだ、って、思いました。


山口)でも、その展示会ではじめて見た時に、何か売れそうな香りがしたんですよ、笑。


ただもちろん、ブランドはまったく知られていない状況でしたから、どうやってこれを[BEAMS]を通じて、僕がバイヤーとして発信していけばいいのか、府川さんといろいろ試行錯誤しましたね。別注にしろ、イベントにしろ、そこは。


形としては、結構完成されてて、一年目からずっと、この形で継続されてる。形やフォーマットは決まってしまっているけれど、そこをひとつのキャンバスのように、色を塗り替えたり、デザインを変えたりしながら、冬のスタンダードになるんじゃないかな、って嗅ぎ取ったんですよね。クオリティ、価格、普遍的なデザインから、総合的に。


でも、定番を定番にしていく作業って、すごく難しくて。それをどうやるかというと、さっきもお話をした通り、これをひとつのキャンバスに捉えて、いろいろなテーマに沿って、絵や柄に落とし込んで、色を変えていく。そういったアレンジ作業が必要で、それは僕らセレクトショップのバイヤーが得意とするところだと思いますね。ブランドを違うフィールドに連れていく、というか



府川)そんな別注モデルは、[SUBU]2年目から今年で4回目。今年は一気に5色展開でなかなか、自分の中には無いソースというか、新しいものが出来た、と感じています。これこそ、別注モデルの魅力かなと思っていますが改めて、今年の狙いについて、お伺いできますか?


山口)え・・・笑。ちょっと順に話してもいいですか?


1年目は正直、僕も怖かったので、数十足程度のお取り扱いだったと思います。でも、お陰さまで即完して。でも、まだこんな右肩上がりに行くとは僕も、想像していなかったので、ある程度この辺りについては、府川さんのご意向を強く、府川さんにとっても可能性のある商品で、ここまでは、山口色は薄かったですね。当時は、販売目標足数に不安もありましたが、キレイに完売しましたね。


んで、2年目。ちょっと勇気が出てきたので、府川さんに「ああいうこと出来ませんか、こういうこと出来ませんか」と意見させてもらいました。当時2018年のトレンドを、ちょっと[SUBU]にも落とし込んで、府川さんとは異なる形で攻めたいな、と思って。


当時、レディースでも、フューチャー感が流行っていて、自然素材じゃない化学繊維が人気のあった時代だったので、ちょっと未来っぽい光沢のある黒を使って。でも、スニーカーっぽく履けるように、白ソールみたいな感じです。んでさらに欲が出てきて、もっと未来志向で行こうと思ったのが、このシルバーのモデルですね。当時は、リフレクターとかが、当たり前になってきた時代ですね。


じゃあ、2020年になってどうする、という感じなんですけど、話し始めたのは2月くらいですかね。その頃から、ヒョウ柄やゼブラ柄だったりは、トレンドとして入ってきて、人気は出てきていて。ジワジワ来てるなぁ〜って、感覚はすごくありました。僕自身、こういうものを取り入れるのって、なかなかハードルが高いな、とも思ったんですけど、もしかしたら[SUBU]との組み合わせだったら、ハマるかなと思って。思い切って、トレンド全開で行きましたね。あと、ユニセックスも意識しましたね。


 

この世に[SUBU]が誕生し、合同展示会で出会ってから、その変遷をずっと見守ってきてくださった山口さん。出会った当時を振り返りながら、バイヤー業の魅力について、そして毎年継続している「別注モデル」の舞台裏について、お話をしていただきました。後編では、さらに深く「別注モデル」の舞台裏についてお話をしていただきながら、今後の展望についてもお話をしていただきますので、お見逃し無く!



 

連載企画[SUBU25]とは・・・2020年を皮切りにスタートした連載企画。

この世に[SUBU]が誕生して5年が経ったその節目の年に、これからの「5年間」を見据えていくために活動開始。これまでの「5年間」を振り返りながら、これからの「5年間」に、どう繋げていくか、をこの活動を通じて、見定めます。


その一方、「トゥーゴー」という読み方には、[SUBU]と一緒に出かける、という意味も。単純に[SUBU]を履いて街に出かける、というのもそう、こうして、お話をしたことのない方の元へ出向く、というのもそう。もっと言うと、新しいコトへ、一歩踏み出して、チャレンジする、という意味も。これからこの連載企画を通じて、[SUBU]がさらに、魅力的なブランドへと成長していくことを期待して、活動していきます。




Komen


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