2021年、今年誕生したコレクションとして登場するのは[SUBU Light]です!
外履きの概念を覆した、内履き仕様のモデル。果たして、どのように誕生したのでしょうか。
SUBU Light について、ブランドディレクターである府川さんにお聞きしました!
/ Interview by gooth.inc
新たに仲間入りした[Light]。どのような製品になりますか?
内履きに特化したSUBUです。
Permanent Collection と比べると、約90%部材が変わってるんです。
室内で履く用のLight。どうしたら家でリラックスする1つの生活道具として選んでもらえるか・・・
そこで、通気性もありつつ保湿もすること・軽いこと・長時間履いても疲れないこと。
この3つをテーマに開発することにしました。
それを実現するために、まずは、アッパー生地を立体のメッシュ素材に。
生地自体にも約5mmの厚みがあります。これによって、外からの通気性がよくなります。
内側の生地は透湿性・抗菌性もあるものに。これは、サッカーやバスケのビブスで使われるさらっとした生地、それにかなり近い素材のものを、足が直接当たる部分に採用しました。
次に、インソールをLightオリジナルで作りました。より高反発に、より硬度もあげて。
なので、足を入れた時はオリジナルのフワッという感覚とは違って、反発があるしっかりとした感じ。

最後に重さ。Permanent Collectionよりも軽量化を実現しました。
今までは、10分15分履くためのSUBUでしたが、Lightは家の中で履くことを想定しているので、長時間履いても、疲れにくい・潰れにくい・蒸れにくい作りを目指して、今までのSUBUとは逆の発想で、このLightは完成しました。

これまで外履きをメインにしていましたが、なぜいま「内履き」のモデルを?
その理由は2つあります。
まず1つは、コロナによる生活の変化。
SNSなどを見て、室内で履く方が増えたな、って感じてました。
これまでは家の中でSUBUを履く。というのは否定的だったのですが、家にいる時間が増えた中、
皆さんのお役に立てているのを知って、もっと考えよう、と僕自身の心情に変化がありました。
ただ、外用で作っているので、暖房ががきいてる室内で履いているとすごく暑い、という声が多く。
冬に履いて暖かいSUBUも、暖かい部屋で履くとオーバースペックになってしまうので、そこを解消できるものを作りたくなったんです!違う視点で、より快適に履けるようにリラックスできるものを。
もう1つの理由は海外ユーザーからの声。
国にもよりますが、家と外がシームレスな文化が今でもあるので、SUBUを家メインで使われてる方が意外と多いんです。そういうところからも、暑くて蒸れてしまう、という声があって。
具体的にもっと通気性のいいものにしてほしい、など。去年の展示会でそのような要望もいただきました。
なので、この2つが重なってこの開発に至った、という感じです。
開発過程で、何か苦労したことなど有りましたか?
僕の中では、近年稀に見る難しさでしたね!このLightの開発は一番苦労しました。
「履き心地」をどうしていくか、は一番悩んだところです。家の中で履くことのリラックスってなんだろう。
オリジナルのSUBUの様に、履いた瞬間足に吸い付く様なあの感じを残して、通気性を良くするかどうかとか、悩みましたね。
でも、色々考えた末、家の中で脱ぎ履きをあまりしない環境で、歩き心地よりは、長時間履いててもストレスにならないのを優先しよう。という考え方に変わりました。ここの考えに至るまでが、時間かかりましたね。
今までのフィット感を捨てて、この考え方に切り替えたのは、海外チームとの会話や、サンプルを社内で履いてもらって、家の中のいろんなシーンを写真で写してみた時に、長時間立ちながらずっと足にあたってるのとあたってないのではどっちが気持ち良いのかな、とか。実際に履いてくれた人の声も聞いたり。
そんなところから、開発のヒントを得ました。
なので、足に当たる部分は、足裏だけ。
足を入れるエリアは、立体的に、空間的に広くなっています。その為の部材選びもまた、時間がかかりましたね。
通気性が上がれば上がるほど、密度がなくなっていく。そうすると、形状をしっかりさせるのが難しい。
通気性・透湿性もカバーして、且つリラックスを求めていく。
いろんな素材を試して、やっとそれを全て兼ね備えた素材に辿り着いた感じです。
家の中ではもちろん、オフィスでのデスクワークとかでもおすすめです!

連載企画[SUBU25]とは・・・2020年を皮切りにスタートした連載企画。
この世に[SUBU]が誕生して5年が経ったその節目の年に、これからの「5年間」を見据えていくために活動開始。これまでの「5年間」を振り返りながら、これからの「5年間」に、どう繋げていくか、をこの活動を通じて、見定めます。
その一方、「トゥーゴー」という読み方には、[SUBU]と一緒に出かける、という意味も。単純に[SUBU]を履いて街に出かける、というのもそう、こうして、お話をしたことのない方の元へ出向く、というのもそう。もっと言うと、新しいコトへ、一歩踏み出して、チャレンジする、という意味も。これからこの連載企画を通じて、[SUBU]がさらに、魅力的なブランドへと成長していくことを期待して、活動していきます。
2020.12.28 連載企画[SUBU25]がスタート | 前編 / 連載企画[SUBU25]がスタート | 後編
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