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2023 COLLECTION Review|暗闇から “パッと抜け出すように” 前向きでチャレンジングなラインナップ。新たにOUTLINE、BELT、RE:PAPER・・・も登場!


 


今年もこの季節ですね。早速 2023 COLLECTIONの全体総括からお願いします。いかがでしょうか?


今年、裏テーマとして、アッパー刺繍の “4本ラインを忘れましょう” みたいなことがありました。


これまでの4本ラインを採用したモデルももちろんありますが、新しく登場した “OUTLINE”というシリーズなど、4本ラインを採用していないモデルも沢山登場しています。アッパーに新たな表現が加わることでバリエーションも増えて、ブランドとして新しい一歩になるコレクションになったかなと思っています。


今年のコレクションについて考え始めたのは、ちょうど一年前くらい。まだコロナ禍です。


ただヨーロッパに目を向けると、日本に先立ってアフターコロナの空気感が漂い始めていて。何となくそんな “前向きさ”というか、“アフターコロナへの期待感”みたいなものには影響を受けました。


暗闇からパッと抜け出すような感じですね。


なので、この数年で見てもよりアグレッシブで、チャレンジングなコレクションになりました。



その、4本ラインからの脱却、笑。OUTLINEシリーズは、どのように生まれましたか?


まず4本ラインですよね。ここはこれまで、ブランドの象徴的なファクターだと僕たちは考えていました。これまで、いろいろなデザインや表現を展開してきましたけど、頑なにこの “4本ライン” は崩さずに守っています。


あの4本ラインが独特の丸みや温かさをつくっていたので。


一方でこの数年間、国内外問わず色々な方とコミュニケーションを重ねてみると、履き心地の良さであったり、包み込まれる気持ち良さであったり、もっと直感的な部分に共感してくれていることもよくわかってきました。


冒頭に話した “パッと明るみに飛び出す勢い”みたいなものにも後押しされて、これまで重ねてきたブランドとしての自信も胸に、思い切ってこの4本ラインから脱却しよう、と。


なかなか伝わらないかもしれませんが、個人的には、大きな解放感です、笑。




パッとすぐには分かりませんでしたが、SUBUを横から見た形がパターンになっていますね。 そうですよね、パッとわかる人は結構少ないです、笑。


なんかよくわかんないけど格好いいみたいなのを狙いたくて。ちょっとした驚きや発見を与えられると良いな〜と。ここは、オリジナルの形でいきたかったですね。


ちなみに、すごく売れていますよ、好評です。


4本ラインが独特の丸みだったり、ダウン感を生んでいた一方、この OUTLINEは、モコモコっとしたダウン感が軽減されて、シュッとした感じになるんです。見た目も、履いた感じも結構印象が違って、新鮮ですね。





一方で “BELT”シリーズについては、いかがですか?


ここはもう素直に、色々な方の声を聞いて、プロダクトに落とし込みました。


坂道とか砂利道とか足元が悪い場所で SUBUを履いていると、ちょっと歩きづらかったり、脱げやすかったり・・・そこは、よくお話を聞いてましたし、僕自身も実感していたので、ベルトをつけることでフィット感を高めたいな、と。


締め具合もお好みに調節できて、左右のブレを抑えられるので、格段に使いやすくなってます。軽く走れるくらいには、笑。





盛りだくさんですが、RE:PAPERも特徴的で気になります・・・


昨年からスタートした RE:COLLECTIONの第二弾が、RE:PAPER ですね。


累計販売足数が 100万足を超えたタイミングで、環境に配慮したサスティナブルなコレクションの必要性を感じて昨年、スタートしました。家具とは違って、履き物ってやっぱり消耗品なので・・・これからも生産活動を続けていくのであれば、こういったことにも取り組む責任があるな、と。


ただ持続可能性へのアプローチは、色々あると思います。


昨年販売した RE:NYLON は、リサイクルされた素材をチョイスして製品にしました。一方今年登場した RE:PAPERは “リサイクルしやすい素材”に着目して、製品化しました。


燃やしやすいゴム素材だったり、自然由来の天然素材の麻のような素材を検討したりしながら・・・最終的に、アッパー素材として “紙素材”を選びました。





紙ということは、書いたり、塗ったり、貼ったりできるんですか?


出来ます!笑。


履くだけではなくて、こうアレンジ出来るというか、一手間加えて完成させられるみたいな所も、以前からチャレンジしてみたかったことなので、一石二鳥というか、願いが叶った感じです。


さらにちょっと裏話があるんですけど・・・


以前から骨折など怪我をしてしまった方が、着脱しやすいし、温かいし、履いていても圧迫されないから、と SUBUを履いてくださっていると聞いていたんですけど・・・それを目の当たりにしたんですよ、山梨のほうとう屋さんで、笑。


嘘のような本当の話ですけど、お二方とも骨折されてて、お二方とも履いていて。


ギブスに寄せ書きをするように、この RE:PAPERにもメッセージを書いてもらえたらいいかもしれないな〜なんて。着脱しやすいみたいな利便性に、そういったメッセージを載せることで、さらに温かく、思いやりのある特別な一足にならないかな、と。


父の日とか、母の日とか、敬老の日とか・・・いいですよね、笑。




これまでのナイロン素材との違いは、何かありますか?


面白いのは紙素材なので、消しゴムで擦るとちゃんと汚れが消えるんです・・・笑。


いま僕自身も事務所で約一ヶ月 RE:PAPER Whiteを履いてて、白なのでどうしても汚れたりはあるんですけど・・・気になる汚れを消しゴムで擦ってあげると、めっちゃキレイに消えます!笑。


なので、ある種の愛着みたいなものが湧くかもしれないですね。


あとはナイロン素材では絶対に無いですけど・・・ “味”が出て来ますね、使っていく中でのシワ感というか、雰囲気が出てくる感じで、ヴィンテージ感というか、ユーズド感というか、いい感じの風合いが出て来ますね。RE:PAPER Blackは、特に。


経年変化が楽しめるのも、RE:PAPERならではですね。面白いですよ。


※約2ヶ月間使用した RE:PAPER Black のアッパー寄り写真。紙素材ならではの風合いが


これだけでもかなり盛り沢山ですが・・・さらに 2023 CONCEPT COLLECTIONとして登場した Tweedと Bumpyも気になります。次回、そのあたりのお話を引き続き、お伺いさせてください。よろしくお願いします!




/ Interview by gooth.inc



 


連載企画[SUBU25]とは・・・2020年を皮切りにスタートした連載企画。


この世に[SUBU]が誕生して5年が経ったその節目の年に、これからの「5年間」を見据えていくために活動開始。これまでの「5年間」を振り返りながら、これからの「5年間」に、どう繋げていくか、をこの活動を通じて、見定めます。


その一方、「トゥーゴー」という読み方には、[SUBU]と一緒に出かける、という意味も。単純に[SUBU]を履いて街に出かける、というのもそう、こうして、お話をしたことのない方の元へ出向く、というのもそう。もっと言うと、新しいコトへ、一歩踏み出して、チャレンジする、という意味も。これからこの連載企画を通じて、[SUBU]がさらに、魅力的なブランドへと成長していくことを期待して、活動していきます。







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